主婦ママサイトプロジェクトに参加しました
2022年12月23日、デジタルハリウッドSTUDIO千葉・松山の主婦ママサイトが公開されました。
私もディレクターとして関わらせていただいたこの制作プロジェクトが熱すぎて、自分の記録として何かを残したくなりました。
目次
しっかり者に見られるんですけど、全然そんなことないんです
ご自身もママであり、CAとWebデザイナーのパラレルワーカーでもある、三橋由美トレーナーの発案でこの企画は誕生しました。
三橋トレーナーのことは、Twitterのフォロワーとしてその活躍を存じ上げていましたが、直接関わらせていただくのは今回が初めてでした。
私が卒業生という立場でこのプロジェクトに参加したのは、
・プロジェクト自体に興味があったこと
・STUDIO千葉で以前も大きなプロジェクトを率いていた三橋トレーナーの元で、制作を経験してみたかったこと
・主婦ママの縦横のつながりを作り、今後の仕事に活かしたかったこと
が理由です。
プロジェクトのスタート直後、Slackに投下された内容とそのスピードはすさまじいものがあり、瞬時に三橋トレ―ナーの仕事スタイルが想像できました。
三橋トレ―ナーについて語り出したら先へ進めなくなるので深堀はしませんが、経験に基づくサイトの構想と、どのように指導しながら各パートを進めていくかのビジョンが明確にありました。
「私、しっかり者に見られるんですけど、全然そんなことないんです!」
そうおっしゃっていた三橋トレーナーですが、その脳内には戦闘機が縦横無尽に飛び交っているようでした。
▼ 三橋トレーナーの記事はこちらから
制作チーム
総勢23名。
そのほとんどが、未就園児から小学生くらいまでのお子さんがいるママでした。(私はそろそろ子育てひと段落です)
在学中で、教材をこなしながらこのプロジェクトに参加しているママ。
フリーランスやパートとして、Webの仕事をしながら参加しているママ。
中には、このプロジェクト中に出産されたママもいました。
家事育児に追われながら、勉強や仕事もして、なおかつ自分からこのプロジェクトに参加する。
本気でWebの仕事をしようと思っていなければ、なかなかできることではありません。
デザインチーム
現役の受講生と卒業生、合わせて9名。
サイトデザイン、コーディング、インフォグラフィック、イラスト、バナー制作担当。
プロジェクトチーム
現役の受講生と卒業生、合わせて3名。
企画、情報設計、情報管理、ワイヤーフレーム制作、イベントファシリテーション担当。
私はここに所属しました。
サポートチーム
トレーナー、サポートアシスタント、スタッフ、合わせて6名。
デザイン指導、コーディング指導、ライティング指導、全体管理、サポート、コーチング担当。
撮影チーム
トレーナー、サポートアシスタント、卒業生、合わせて3名。
STUDIO千葉・松山にて撮影担当、指導。
ディレクションチーム
総監督:運営 みむらかずや氏
総指揮:三橋由美トレーナー
ディレクションチームのみお名前を書かせていただきましたが、主婦ママサイトには、三橋トレーナーがみんなのために作ってくださった制作チーム紹介のサービスページがあります。
メインビジュアルは子どもと一緒にいるママなのか
Web制作スクールを検索したときに、膝に子どもを乗せてパソコンを操作するママや、子どもを抱きしめているママのバナーを見かけたことはありませんか?
Web制作を学ぼうと考えているママに訴求するとはどういうことなのか……。
トップページのデザインが始まった時、Slack(チャットツール)内が熱くなりました。
メインビジュアルは、
子どもと一緒のママの姿なのか、
それとも
子どもはいないママだけの姿なのか……。
きっと、どちらもママの心を揺さぶるのだろう
当初、私は「子どもはいないママだけの姿」だと考えていました。
どんな仕事でも同じだと思いますが、小さな子どもの相手をしながらできる仕事はないと思っているからです。(せざるを得ない時は、現実問題あります!!)
自分がスクールを探していた時、画面に出てきた 子どもを膝に乗せてパソコンの前に座っているママを描いたバナーには「そんな甘い仕事があるわけないだろう」と、正直うさん臭さや苛立ちしか感じませんでした。
自分がWeb系ではないもののプログラマーをしていた時期があり、深夜勤務が珍しくない働き方をしていたからだと思います。
システムが絡んだ仕事は甘いものではないという意識が根付いているのだと思います。
一方で、そのビジュアルに共感を覚える人がいるのも事実だと思います。
実際に「私は子どもと一緒のメインビジュアルがよいと思います」と声をあげるメンバーもいました。
ママの在宅ワークをテーマにしたバナーのライブ授業に参加した時、子どもと一緒にいるママの姿を使った方が「ユーザーはすぐに自分がターゲットだとわかる」「より自分事として捉えられる」と言われました。
また、実際の広告運用のデータを使ったABテストのライブ授業では、やはりそのようなバナーの方が数値がよいと解説されました。
ポジティブな感情を抱くにしろ、ネガティブな感情を抱くにしろ、子どもと一緒にママがいる光景は、やはりママたちの気持ちを揺さぶるのだと思いました。
子どもも大切、自分の生き方も大切。
どちらも大切だし、どちらも切り離せないもの。
両方を大切にして生きていくことがとても難しく、センシティブなことだからこそ、様々な感情が沸き起こってくるのでしょう。
私たちが見せたい未来は
これはメインビジュアル下にあるリード分です。
デジハリの受講料は、その金額だけを見たら決して安いものではありません。
パソコンも揃えるとなると、それなりの覚悟が必要な金額です。
子どもも大切にしながら、
人によっては仕事もしながら、
自分の人生を諦めずにここに飛び込み、
勉強することを選ぶママ。
入学は、様々な葛藤をかかえ、真剣に考えてたどり着いた1つの選択です。
実際、私がデジハリで出会ったママたちは、ここで学んだことを自分の仕事にしようと本気だったし、卒業後もそれぞれの環境の中で自分の道を切り開こうと諦めずに頑張っている方が多いです。
私たちがメインビューで見せたいのは、そういうママたちの生き様なのではないか。
そうであれば、今回のサイトは子どもと一緒ではない「わたし」の姿にしよう。
あの時の正確なやり取りは記憶していませんが、このような流れで千葉と松山の実際の受講生、卒業生のみを起用することになったと理解しています。
リアルなデータと先輩ママの声
Web制作を学ぼうとするママへの訴求として、この生の情報は一番力を入れたところです。
日々蓄積されていくデータを、入学前から卒業後までの流れに沿って、インフォグラフィックで表現しています。
先輩ママの声は、実際にオンラインでのインタビュー会を開催しました。
開催に当たっては、ファシリテーター、インタビュアー、ライター、バナー制作者を募りました。
インタビューを受ける側も話の筋をスライドにまとめ、事前にインタビュアーに送り、インタビュアーはそれをインタビュー会までに整えるといったこともしています。
これまでに、1回1時間のインタビュー会を4回実施し(リハーサルも別途あり)、今後も記事は追加される予定です。
バナー制作以外は、だれもが初めての経験だったのではないでしょうか。
そういう私も、初めてファシリテーターとライターの経験をさせていただきました。
ファシリテーターに関しては、チャットでの質問を拾い上げ、タイムキーピングしながら進行することの難しさや、「えーと」など無駄な言葉なく、分かりやすく話す難しさを感じました。
また、オンライン独特の問題として、参加者の反応が分かりづらいというのも実感しました。
そして、ライティングで何度も録画を聞き直しましたが、自分の話し方の癖がよく分かりました。
Twitterの中の人でもおなじみの 運営 みむらさんは、あちこちのライブ授業で本当に伝わりやすい話し方をされますが、尊敬しかありません。
そして、インタビューを記事にすることの難しさも経験できました。
振り返ると、私がしたのはケバ取り・整文だったと思います。
UXライターでもある中村さゆきトレーナーが、素敵な記事に仕上げてくださいました。
話の内容からこんなふうにタイトルや見出しを広げていくと、読み手を引き付けることができるのだと勉強になりました。
ユーザーがストレスなくさらっと読み進められるライティング。
「あぁ、国語の授業って本当に大切だったんだな……」と、今さらながらに感じました。
ライティングを勉強するのにおすすめな本を中村トレーナーに伺ったところ、3冊の本をご紹介いただきました。
現在、2冊目を読み終えたところです。
余談ですが、私は Microsoft365 を使っているため、Wordのトランスクリプトという文字起こし機能を使ってみました。
初めて使いましたが、精度が高くとても便利です。
さて、記事はこれからも追加されます。
それぞれのストーリーをぜひご覧ください。
これから学ぼうとされているママだけでなく、既に一歩踏み出したママにも参考になることがたくさんあると思います。
▼ 私がライティングを担当した記事はこちらから
おわりに
1つのサイトを作り上げるためにはたくさんの工程がありますが、その一連の流れを主婦ママチームで行い、たくさん得るものがありました。
・他の人の仕事の仕方や、考え方に刺激を受けたこと
・未経験の分野に挑戦したこと
・ママたちのチームワークで1つのものを作った達成感
・縦横のつながり
ママの特徴でもある、自分に使える時間が少ないからこその集中力、とにかく「must」に追われる毎日だからこそのタイムマネジメント力、突発的に起こる出来事に対するマルチな働きぶりも印象的でした。
「自分でやった方が早いだろうに任せてくれた、いつまでもできない私を諦めないで最後まで見守り、指示し続けてくれた三橋先生には感謝しかありません。」
公開直後、あるコーダーさんがSlackに投げたこの言葉がとても心に残りました。
この仕事は決して楽なものではないです。
キラキラもしていない。
常に新しい情報を追い続け、勉強し、手を動かし、クライアント様の成長の力になる。
とてもやりがいのある仕事だと思っています。
このサイト制作のために、何人ものママたちが壁にぶつかり、睡眠時間を削ってパソコンに向き合い、時にはくじけそうになりしました。
このサイトは、共同で世に産み出したわが子のようなサイトです。
「ママのための ママによる ママのサイト」
このサイトが誰かの心に響きますように。
三橋先生はじめ、制作に関わったすべての方々に心より感謝申し上げます。
このような機会をいただき、ありがとうございました。
【追記】
公開から1ヶ月を過ぎ、このサイトが刺さったとの報告が入りました。
泣けます……。